
今年もこの季節がやってきました!Salesforce主催の世界最大級の祭典「Dreamforce」が2025年10月14日から16日までの3日間、サンフランシスコで開催されました。現地の熱気や最新の発表を逃すまいと、今年も弊社メンバーが現地に足を運びました。
このブログでは、基調講演やセッション、さらに現地のエキサイティングな雰囲気まで、参加したメンバー3人がレポート形式でお届けします。
ぜひ、サンフランシスコの風を感じながら、最新のSalesforce情報をチェックしてください!
1.Dreamforceって何?
「もう知ってるよ!」という方もいらっしゃるかもしれませんが、Dreamforce(ドリームフォース)は、米国サンフランシスコで毎年開催される、Salesforceが主催する最大級のカンファレンスイベントです。製品の最新情報はもちろん、最先端テクノロジーの動向シェア、参加者同士のネットワーキング、そして豪華なライブイベントなど、とにかく内容が盛りだくさん!ちなみに、配信プラットフォーム「Salesforce+」からオンラインで視聴できるので、世界中のどこにいても最新情報をキャッチアップできます。
しかしながら、やはり「オンラインじゃ現地の熱気は味わえない!」ということで、ここからはメンバーによる現地参加レポをスタートします。
2.マーク・ベニオフ会長 兼 CEO 基調講演
マッシュマトリックスのカスタマーサポート部のEです。
2025年10月14日に開催されたマーク・ベニオフ会長 兼 CEOによる基調講演についてレポートします。
本講演は、今年のイベントのメインテーマである「Agentic Enterprise」を鮮明に打ち出す内容となりました。AIエージェントプラットフォームの進化、および小売・物流など幅広い業界における具体的な導入事例を通じて、AIがビジネスの効率性と顧客体験を大規模にパーソナライズする未来が示されました。

昨年リリースされたAIエージェントプラットフォーム「Agentforce」は、その後継続的なバージョンアップを経て、現在は「Agentforce360」へと進化を遂げています。
「Agentforce360」では、とくに以下の4つの主要なアップデートにより、企業の実用性が大幅に向上しています。
- コンテキストの強化
- 音声チャネル対応
- 自然言語での構築
- 制御性の向上

また、講演では、すでにAgentforce360を活用し、成果を上げている多岐にわたる業界の企業事例が紹介されました。
- William-Sonoma(小売)
- Pandora(エンターテイメント)
- PepsiCo(食品・飲料)
- FedEx(物流)
- Dell(テクノロジー)
基調講演自体は予定より40分早く終了しましたが、それだけ内容が凝縮されていた証拠かもしれませんね。AIが私たちのビジネスやお客様とのつながりをどう変えていくのか、その具体的な道筋とワクワクするような未来が共有された一日でした。
(おまけ)
今回、念願だったベニオフ氏の生講演を見るために、日本語同時通訳レシーバーの受信エリアを確保すべく、朝8時から冷え込む中で45分近く並びました。

しかし、長蛇の列は進む中で分断され、たどり着いた席は残念ながらステージから遥か遠く….。ベニオフ氏の姿は巨大モニター越しに。
(↓念願のベニオフ氏が遠いね…)

さらに、頼みのレシーバーが勝手に電源オフを繰り返す故障に見舞われました(汗)しかし講演内容はテキストベースのフォローにより把握できたので良かったです。
3.ワークショップとブース
カスタマーサポート部のIです。私は今回「Agentforce Voice」のブースに行ってきました。
「Agentforce Voice」は、「Agentforce360」の一部として提供される、顧客サービスを変革するためのAI音声エージェント機能です。コールセンターや電話での顧客接点に特化したAIエージェント機能で、従来の自動音声応答システムをはるかに超える、人間的で自然な会話が実現できるようです。
ブースはまるでレコード屋さんの試聴ブースのような見た目で、レコードジャケットを模した装飾には、Agent Astroがレジェンドアルバムのパロディの中に!

ニルヴァーナのNevermind、WeekndのSTARBOY、ピンク・フロイドのDark Side of the Moon、チャーリーXCXのbrat、ザ・クラッシュのLONDON CALLINGなどのパロディがありました。もしかすると、ブース担当者が音楽フリークなのかもしれませんね。
実際に「Agentforce Voice」を体験してみました。
自分の声を録音して、その声を元に会話のテンプレートを作成してくれるとのこと。さらに、自分自身の声を「なめらかな感じ」や「プロフェッショナルな感じ」などにアレンジできるようです。
音声を登録し終わると、下の画像のようなメールが届きます。そこにあるURLにアクセス(2025年11月上旬まで閲覧可能です)し、電話をかけると、先ほど録音した声がアレンジされて流れます。
「何か困ってることはないか?」と問いかける自分の声に返答すると、その返答に対して柔軟に対応する自分の声が再生されます。これにはとてもビックリしました!

ブースの中で記念撮影もできました!

また、Agentforceサービスエージェントのチャットでの対応を、弊社での利用を想定して試してみましたが、テキストを的確にリアルタイムで返信してくれました。
カスタマーサービス用のAgentforce Enterpriseの活用例のデモとして、業務やお客様側のUIが具体的にイメージしやすくなる良いワークショップでした。
ちなみにそのブースでの参加者特典として、Agent AstroのAirPodsケースをいただきました。とてもかわいくて嬉しかったです。

4.Salesforce Towerツアーとセッション
ビジネスオペレーション部のIです。
今回、初めてのDreamforce参加でした。全体を通して印象的だったのは、講演者の方々、そしてブースで説明をしてくださる皆様の熱意です。情報だけであればニュースやアーカイブでも見られますが、そのような熱意を感じられたのが、とても大きな経験でした。新たな技術、製品を通じてこれからのSalesforceのエコシステムだけでなく経済全体がどう変化していくのか、日に日に楽しみや期待感が増していきました。
私のパートでは、Salesforce Towerツアーと注目したセッションについてお伝えします。
私たちがSalesforce Towerの見学をさせていただいた日はあいにくの曇天でしたが、61階からの景色は壮観でした。とくに、対岸に見えるアパートの一室でSalesforceが生まれたことを教えていただき、それを実際に目にできたことには感動しました。いつかMashmatrix Tower…まではいかずとも、会社を発展させられるよう頑張っていこうとあらためて思いました。


私が今回のDreamforceで注目していたのは、Slackの進化、とくにAIの発展と共に活用の可能性はどのように広がっていくのかという点です。
その答えを見つけるべく、いくつかのセッションに参加しました。
一つ目は、SlackとSalesforceの連携に関するセッションです。ここではSalesforceチャンネルの設定方法が解説されました。内容自体は、私が試行錯誤してやってみたものと大差なかったのですが、印象的だったのは、「Slackのみの契約の場合は?」「AppExchangeはSlack上で使える?」といった、より実運用を想定した質問が多く出ていたことです。ご参加の皆さまの関心の高さを実感しました。
また、別のセッションでは、「Slack AIを活用して新入社員のオンボーディングをサポートする」という興味深い話を聞くことができました。AIが「どのようにプロフィールを登録するか」「チャンネルに入るか」などを順を追ってサポートすることで、オンボーディングが自動化できるということでした。他にも、業務に関連するチャンネルの過去の状況を要約することもできるので、活用方法は無限に広がるなと感じました。
SlackのCommunityMeetupでは、SalesforceのSlack担当者の方がご自身のスマートフォンでSlack AIを活用している感想や実際にどのように使っているのかを見せてくださり、その実用性の高さを肌で感じることができました。


5.おまけ
Dreamforce二日目に恒例のスタジアム級ライブイベント「Dreamfest」がChase Centerにて開催され、今年はレジェンドバンドであるMetallicaのライブを鑑賞しました。
参加者へのサポート体制は非常に手厚いものでした。現地のクロークであるMoscone WestからChase Centerまでのシャトルバスが往復で運行されたほか、会場内のフードやドリンクが全て無料で提供されるなど、ホスピタリティの高さが際立っていました。
ただ、ライブの開始が予定よりも遅延したり、会場周辺のモバイル通信が混み合ったため、配車アプリを利用したタクシーの手配が困難に。宿への帰着が予定時刻より大幅に遅れるというトラブルも生じました。
しかしながら、爆音で体感したMetallicaのライブパフォーマンスは圧巻であり、時差ボケや歩き回ることで溜まりに溜まっていた疲労を吹き飛ばすほどの感動的な体験となりました!

まとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
Dreamforce 2025のテーマである「Agentic Enterprise」。AIエージェントがビジネスのあり方を根底から変えていく、そんなワクワクする未来が目の前に迫っていることを肌で感じられた3日間でした。
とくに、基調講演で発表されたAgentforce360の進化や会場全体の熱気は、オンラインでは絶対に味わえない現地ならではの体験でした。
このレポートが、皆さんの次のビジネスのヒントになれば嬉しいです!