
Mashmatrix Sheet Release 34.0で追加された新機能「スクラッチデータシート」を活用すれば、CSVデータを効率的にSalesforceへ取り込むことが可能です。
【スクラッチデータシートを利用することで、このようなメリットがあります】
- 外部システムから出力したデータ(CSV)を直接インポートできるので、手入力の手間を大幅に削減できる
- CSVデータ上で事前に項目列を合わせるといった作業が不要になり、データを取り込む際のミスを減らすことができる
- 関数を用いて、取り込んだCSVデータとSalesforceにあるデータを突き合わせて集計できるので、作業効率が向上する
このブログをお読みいただき、CSVデータの取り込み作業を効率化できる「スクラッチデータシート」機能をお試しください!
※スクラッチデータシートの概要や詳細は、以下のブログ記事をご参照ください
Salesforceオブジェクト不要で新しいデータを追加・保存できるスクラッチデータシートの活用法
ユースケース:スクラッチデータシートを使って、入金登録業務を効率化しよう
今回は、銀行口座の入金管理業務を想定して、入金情報(CSVデータ)をスクラッチデータシートを使って取り込み、Salesforceの入金オブジェクトに各口座名義ごとに集計した入金金額を項目に反映させる方法を例としてご紹介します。
スクラッチデータシート機能と集計関数(SUMIFS)を活用することで、CSVデータ上での手作業による入金額の集計が不要になり、作業効率がアップします。
※今回はカスタムオブジェクトとして、「入金」オブジェクトがあると想定して進めていきます
大まかな流れは、以下のようになります。
- 「入金」オブジェクトのシートを作成する
- 銀行口座の入金情報データ(CSVデータ)をスクラッチデータシートとして作成、登録する
- 関数(SUMIFS)を使って、スクラッチデータシート上にある同じ銀行口座名の入金額を集計し、入金オブジェクトの数式列項目に反映させる
- 入金オブジェクトの「入金額」項目に、集計値をコピペして登録する
では、実際にやってみましょう!
設定方法
1. はじめに「入金」オブジェクトのシートを作成し、画面レイアウトを変更する
今回は2つのシートを縦方向2分割レイアウトで配置させてみます。
(オブジェクトにある情報が見やすくなるのでオススメ!)
1.ブック作成ボタンをクリックし、入金オブジェクトを選択。入金シートを作成する
2.入金シート内のメニューボタンより、設定 > レイアウト> 画面レイアウト > 縦方向2分割 を選択する

3.レイアウトが変更され、画面上部に入金シートが作成されます

2. 次に、銀行口座の入金情報データ(CSVファイル)をスクラッチデータシートとして作成する
今回は以下のCSVデータを取り込み、スクラッチデータシートとして作成します。
同じ口座名義(取引先)からの入金が複数件あるのがご確認いただけると思います。

1.「新しくシートを追加」をクリックし、スクラッチタブを開く。タイトルを入力し(任意)、初期列の設定方法に「ヘッダ付きのCSVファイルをインポートする」にチェックを入れ、インポートしたいCSVファイルを選ぶ


2.インポートが完了すると、項目列名(ヘッダ名)と項目のデータ型が表示されるので、確認して「作成」ボタンをクリック

3.画面下部にスクラッチデータシートが作成されます
CSVデータの項目がそのままスクラッチデータシートの列項目として反映されています。(下画像の黄色枠)

3. 数式関数(SUMIFS)を使って、スクラッチデータシート上にある同じ銀行口座名の入金額を集計し、入金オブジェクトの項目に反映させる
ここでは、入金オブジェクトの「口座名義」項目(下図①)と、スクラッチデータシートの「口座名義」項目(下図②)を突き合わせて、スクラッチデータシートの「入金金額」項目の値(下図③)を口座名義ごとに集計し、集計値を入金オブジェクトの「入金額」(下図④)に反映させます。


スクラッチデータシートの「入金金額」(③)の口座名義ごとの集計結果を、入金オブジェクトの「入金額(SUMIFS)」(④)に反映させるために、SUMIFS関数を使います。
入金オブジェクトの「入金額」項目は、数式列(※)を利用するため、まず数式列を追加した後に、数式を作成します。
※数式列については、以下をご参照ください
Salesforceへの一時的な数式追加にはコレ!シート内に数式列を追加しよう
[Salesforce] 数式列が大幅強化!集計関数の利用方法とユースケースをご紹介
1.はじめに、入金オブジェクトシートに数式列を追加するので、入金オブジェクトシートの列ヘッダメニュー(▼)をクリックして、「列を追加」を選択する
2.数式列タブを開いて「表示ラベル」を入力、「データ型」に『通貨』を選択する

3.数式の欄に数式を入力する
今回は、条件が一致(口座名義が同じ)するデータ(入金金額)を集計したいので、「SUMIFS」関数を用います。(※ SUMIFS関数について)
以下の数式を利用します。
SUMIFS([s2].[#Number01], [s2].[#Text01] ,[@Account_bank__c])
※数式の各項目は下表をご確認ください。
S2 | スクラッチデータシートのシートID |
Text01 | スクラッチデータシートの「口座名義」の列の参照名 |
Number01 | スクラッチデータシートの「入金金額」の列の参照名 |
account_bank__c | 入金オブジェクトの「口座名義」の列の参照名 |

4.検証をクリックして「有効」が表示されたら、追加をクリックして数式を反映させる
以下のように、作成した数式列に値が反映されました。

4. 入金オブジェクトの「入金額」項目に、集計値をコピペして登録する
では最後に、3. で作成した集計値を、同オブジェクトの「入金額」項目に登録していきましょう。
1.「入金額」列を追加する
2.数式列に反映した値「入金額(SUMIFS)」の列の範囲をコピーして、入金オブジェクトの「入金額」にペーストして保存する

これで、Salesforceの入金オブジェクトの「入金額」に一括で登録することができました。

※2回目以降は、CSVデータをコピぺすればもっと効率良く取り込めます!
2回目以降は項目名が変わることはないので、入金情報データ(CSV)の項目を直接コピーして、スクラッチデータシートにペーストすることで対応が可能です。

まとめ
今回は、スクラッチデータシートを使って、CSVデータを効率的にSalesforceへ取り込む方法をご紹介しました。
今回は銀行の入金情報データの「金額」をSalesforceに取り込み、登録するケースでご説明しましたが、突合させる項目さえあれば、さまざまなオブジェクトの項目にも応用可能です。また、CSVデータとキーになる項目さえあれば、あらゆる業務において効率化が期待できるので、この記事を参考に、Mashmatrix Sheetの「スクラッチデータシート」を活用いただけると嬉しいです。
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